皮脂欠乏症
皮脂欠乏症は、皮膚の表面を保護している皮脂(ひし)や水分が減少することで、肌が乾燥し、かゆみや炎症が生じる状態です。
特に冬場や乾燥した季節に多く、子どもや高齢者など皮膚が薄くデリケートな方に多く見られる症状です。
子どもは元気でも、気づかないうちに「かゆくてかいてしまい、肌が赤くガサガサになっている」ということがよくあります。
皮脂欠乏症を放置すると、湿疹やとびひ、アトピー性皮膚炎の悪化などを引き起こすこともあるため、早めのケアが大切です。
「はまかぜ小児科みなとみらい」では、皮膚の状態を確認したうえで、適切な保湿や外用薬の処方、スキンケアの方法まで丁寧にお伝えしています。
皮脂欠乏症の原因
皮脂欠乏症は、肌のうるおいを保つ皮脂膜(皮脂と汗が混ざってできる天然の保護膜)が不足することで起こります。
この皮脂膜が少なくなると、皮膚から水分がどんどん蒸発して、バリア機能が弱くなり、外からの刺激に弱くなってしまいます。
主な原因
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季節的要因
・秋から冬にかけての乾燥した空気
・暖房による室内の乾燥 -
年齢や体質
・乳幼児は皮脂の分泌が少ない
・アトピー体質の方はバリア機能がもともと弱い -
過度な洗浄
・石けんの使いすぎ
・熱いお湯での入浴や長風呂 -
衣類や環境の刺激
・ウール素材の服や乾燥した空気
・摩擦、かきこわし
皮脂欠乏症によって引き起こされる病気
皮脂欠乏症自体は病気というより皮膚の状態のひとつですが、放っておくと以下のような皮膚トラブルにつながることがあります。
合併しやすい症状・疾患
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皮脂欠乏性湿疹
・乾燥によるかゆみとともに、赤みやポツポツができる -
とびひ(伝染性膿痂疹)
・かき壊した部分に細菌がついて悪化し、他の場所に広がる -
アトピー性皮膚炎の悪化
・バリア機能の低下によって症状がひどくなる -
かさぶたや色素沈着
・慢性的にかくことで皮膚が硬く、黒ずんでしまうことも
特に乳幼児や小学生くらいまでのお子さんは、かゆみを我慢することが難しいため、早めのスキンケアが重要です。
皮脂欠乏症の処置や治療法
皮脂欠乏症の治療は、乾燥を防ぐための保湿ケアと、症状に応じた外用薬の使用が中心になります。
また、日常の入浴や生活習慣の見直しも治療の一環です。
基本的なスキンケア
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保湿剤の使用(ヒルドイド、ワセリン、ヘパリン類似物質など)
・入浴後5分以内に塗るのが効果的です
・1日2回以上、たっぷりと塗ることが大切 -
洗浄の見直し
・石けんは泡立てて優しく洗い、しっかりすすぐ
・熱すぎないぬるま湯で短時間の入浴を心がける -
加湿と衣類の工夫
・加湿器の使用や濡れタオルの設置
・肌にやさしい綿素材の衣類を選ぶ
症状があるときの治療
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ステロイド外用薬(医師の指示のもとで使用)
・赤みやかゆみが強い場合に短期間使用します -
抗ヒスタミン薬の内服
・かゆみで眠れない、ひどく引っかいてしまう場合に処方されることがあります
当院では、お子さんの皮膚の状態を確認しながら、必要な薬を適切に使い、できるだけ早くかゆみと赤みを抑えるようサポートしています。
皮脂欠乏症についてのよくある質問
Q1. いつから保湿を始めればいいですか?
A1. 皮膚が乾燥していなくても、秋冬など乾燥しやすい季節には予防的に保湿を始めるのがよいです。
Q2. 赤ちゃんにステロイドを使っても大丈夫ですか?
A2. 医師の指示に従って正しく使えば安全です。必要な期間、適切な量を使うことで、早く治して再発を防ぐことができます。
Q3. 保湿剤はいつ塗ればいいですか?
A3. お風呂上がり5分以内がベストタイミングです。そのほか、朝や外出前などもこまめに塗ると効果的です。
Q4. 毎年同じ場所が乾燥します。クセでしょうか?
A4. 乾燥しやすい部位(ひざ下、腕、背中など)は毎年繰り返し症状が出ることがあります。日頃からの保湿で予防できます。
院長より
冬になると「足がかゆい」「背中がカサカサしている」と相談に来られるお子さんが増えます。
皮脂欠乏症は、予防と早めの対応で十分コントロールできる症状です。
当院では、日常のスキンケアから、必要な薬の使い方まで、丁寧にわかりやすく説明することを大切にしています。
また、かゆみがあることで眠れない、集中できない、イライラしてしまうといったお悩みも一緒に解決していきますので、どうぞ安心してご相談ください。
